易経(16)
繋辞下伝(けいじかでん) その2
『君子は足場を固めてから動き、信念を得てから語り、交際を深めてから相手に求める。』
『易という書物は事象の始源と終極とを関連的に捉えるところにその本質がある。』
『恐れ慎む心を終始貫き通すならば、全てのものが処を得て結局は咎めを免れる、というのが易の根本思想である。』
『人を裏切ろうとする者は言葉に後ろめたさが表れる。心に疑いを持つものは言葉に迷いが表れる。 徳ある者は口数が少ない。徳無き者に限って言葉を並べ立てる。 善を悪だと言いくるめようとすれば論旨に一貫性がなくなる。信念を持たぬ者は言葉遣いも卑屈である。』
付録 左伝のなかの易占例
自分と相手の心がぴったり一致することが【忠】である。
事を成すにあたって信を守るのが【恭】である。
そして、これらの徳を修めることこそ【善】である。
(易経 終わり)
次からは「資治通鑑」を解釈してゆきます。
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