韓非子(18)

godman

2022年03月09日 09:46




《五蠧(ごと)篇③》

「聖人は多少を議し薄厚を論じこれが政を為す。俗にかないて行えばなり。故に事世に因り而して備え事に適う」

聖人は常にその時代の風俗に適応させて政治を行う。聖人の行う事業は常にその時代の要求に依拠しており、そしてその為の準備は必ずその事業に適応している。

「事 異なれば則ち備え変ず」

*(時代によって)為すべき事柄が異なれば、それに対する備えも変化するものだ。

全ての人が質素で欲の少ない生活で満足できるなら道徳で治めることが出来るが、利便性を求め、様々な欲望のもとにある競争社会では不可能である。韓非の目には、平均的人間はどこまでも物欲に支配されていると映っていたのである。


あなたにおススメの記事
関連記事