資治通鑑(4)

godman

2021年04月01日 10:27



【清流と濁流~巻55・56 漢紀より~】

智者ぶりは他人に真似が出来ても、愚者ぶりは真似出来ないものである。
(格好つけて体裁をごまかすことは出来ても、自らを愚かしく見せることは常人ではできないものである)

(世の乱れが極まっている情勢の中で、孤軍奮闘する事の無謀を嘆いて)例えば大木が倒れかけているとき、一本の縄ぐらいで繋ぎ留められるものではない。なぜバタバタと慌てふためなければならないのか?

臣下たるもの、計謀あれば決して隠さず、罪あれば刑(しおき)を回避せぬもの
(人に使われている立場の者は、アイデアや方策を思いついたなら隠さず進言し、また、ミスや損害を生じさせたら速やかに申告することがあるべき姿である)

「君に仕えては危難を回避せぬ。罪があれば刑(しおき)免れぬ。それが臣下の操というもの。ワシはもう六十じゃ、人の生死には定めがある。逃げろったってどこへ行くのだ。」(八俊の一人、李膺の言葉)

目出たき評判を博した上、更に長命を望むなど無理というものだ。
(人間、細く長くか太く短くかのどちらかなもの。あれもこれもと望んでも叶うわけがない)


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