資治通鑑(5)

godman

2021年04月02日 14:24



「郭泰」は好んで(私欲や不正の)人物批判をしたが、激越な言辞峻烈な議論を吐かなかったので、汚濁の世にありながら怨みの災禍に見舞われずに済んだ。
(正論を吐くにせよ、その在り様は自己保身にも配慮したやり方が好ましい。激しさは我が身をも傷つけてしまう)

「己が蒔いた禍の種から、あたら罪・咎の無い人たちまで汚し、一人だけ死を免れ、(代わりに)万(よろず)の家が災難に巻き込まれる。そんなやり方で生き延びるなんてまっぴらだ!!」(八顧の一人、夏馥:かふく:の言葉)

天下に真理が行われていない時節は、良識ある人は袋の口をきつく縛る様に黙して物を言わず、かくてつまらぬ輩からの災禍を避けているのだが、それでもつまらぬ輩からの害を免れぬことがある。
(つまらぬ輩からの有識者への災禍は、なかなか完全には避けきれない。それほど小人というものは悪影響があるということ)




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