晏子春秋(10)

godman

2021年05月19日 09:24




晏子が君主の心構えとして曰く、「民に禁ぜんと欲すことは、我が身にまず禁じなければならない」

(何も君主に限らず、人としての大切な心構えである。自らをしっかりと律し、他者を思いやる誠実な心がなければ社会は円滑にならない)

「富は人の欲するところであるが、これには限度が必要だ。人の欲には限りがないが『正徳』という幅を設けて、欲望に制限を加えなければならない」

(富や欲望は、制限を加えなければ人間は必ずおかしな方向に行ってしまう。正しい規範・基準を設けて常に照らし合わせ、確認することが正道から外れない心掛けである)

「厚く公家の禄を受けて、これを民に施し私恩を売る者、禄を隠し蓄える者、主人の財をかすめ取る者、これらの三類型は組織の中に在って私財を蓄える者の典型である」

(多すぎる報酬をもらってそれを自分より下の者に分け与えて人気取りをしたり、逆に所得隠しをする者、上司や公共の財産・利権をかすめ取る者、これらは組織の中に在って私腹を肥やす佞人である。大企業や巨大な組織にはこのような人がいまだ存在するようだ)


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