菜根譚(20)

godman

2021年12月10日 13:14




「人目につかない所でこそ過ちを犯さない」

誰も見ていないからといって人として誤った行動をすると、やがてそれが露見し批判にさらされることになる。

*秘めた悪事はいずれは露見するもの。もし露見しなくても罪悪感は消えない。

「成果が見えなくても続ける」

今は目に見える形で成果が出ていなくても、気が付かない所できちんと実を結んでいるものである。悪行で得たものというのは、雪のようにたちまち消えてしまうものである。

*正しく努力したことは必ずどこかで役に立つし、その成果は消えることは無い。しかし、悪事によって得られるものは大本が無いものだから消残らない。

「欲望に惑わされない」

人間はとかく欲望や感情に心を惑わされてしまい、自分の身の回りに楽しみや幸せが潜んでいることに気づかない。

*欲望や感情からくる驕奢な心のままでは、ささやかで味わいの深い幸せに気付くことは出来ない。

「やる気を持つ」

人はやる気さえあれば進歩するものである。

*そして、やる気を起こすのに遅すぎるということは無い。

「無欲に徹する」

無欲な人は自ら幸せを求めようとはしないが、いつの間にか幸福な人生を歩んでいるものだ。天の働きの前では人間の知恵など何にもならない。

*ありのままで生きることが最良の人生である。小細工を労したり、小賢しい知恵を絞って地位や財を手に入れようとしても、無駄なあがきである。天の前には全てお見通しなのだ。

(菜根譚 終わり 次回からは【論語】を読み解いていきます)


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