論語(9)
「過ちて改めず、是を過ちと謂う」
過ちを犯したのに改めない、これこそが真の過ちである。
*現在の世界情勢をみると、過ちを改めることなく自国の利益のみを追求していることばかりで気持ちが暗くなる。どんな立場であっても、過ちに対しては真摯に改めるべきである。
「君につかうるを問う」「欺くことなかれ、而(しか)して之をいさめよ」
主君への仕え方の心構えは、騙さないことと諫めることである。
*正確な状況報告と真っ当な諫言こそが補佐役の重要な務めである。
「いやしくも其の身を正しくせば、政(まつりごと)に従うに於いて何か有らん」
為政者が自身を正しくしたならば、行政はたやすいものである。
*上に立つ者がキチンとしていたならば、部下もその方針をよく理解し、協力を得られるということだろう。
「仁を問う」「己に克(か)ちて礼に復するを仁と為す」
仁(人の道)とは、利己を抑え、規範(礼)に従うことである。
「士は以て弘毅ならざるべからず。任 重くして道遠ければなり」
(大きな)志のある者は度量があり強い信念を持たねばならない。(士を任じる者は)その責が重く、達成までの道のりが非常に困難だからである。
*自らを任じる処がとても高い処にあるならば、度量を大きくさせ、強い信念を自らに刻み込む訓練から始めなくてはならないと思う。そうやって造り上げてきたものを達成する道のりもまた遠く長いものであり、大器晩成を覚悟しなくてはいけない。
関連記事