荀子(25)

godman

2022年02月08日 11:12

《正名》

「分かりやすくて誤解を起こさぬ名称が優れた名称なのだ」

詭弁は言葉と実体を遊離させるものである。

・荀子の合理精神は事実に合わない議論を認めない。

・一般に、常識には飛躍が無く、停滞をもたらし易く、創造的な人間が生まれることなく、新しい文化も発生しにくい。

「欲望の有無は先天的に決まっており、欲望の多少は感情によって決定される。(欲望の有無・多少は)社会の混乱とは無関係である」

*人の欲望というものはその社会情勢や時代の風潮に左右されるものではないという説。欲望は個人に帰結するものであり、社会や時代のせいにするのは見当違いであるという事だろう。

「欲望のままに行動しないのは心が制禦しているからで、心が条理にかなった判断を下す限り、欲望がいかに多かろうと秩序破壊の原因にはならない」

*個々人が精神的にしっかりしていれば、欲望をコントルールして世の中を乱すようなことを引き起こすことは無い。条理にかなった判断が出来ない者が犯罪を犯すのである。

「(自らの)欲望が達成できるかを判断して、これを誘導するのが理性である」

*自分の欲求・望みをかなえられるか否かの判断、力量とどう折り合いをつけるかの誘導、を行うものが理性である。

「道にかなった欲望ならどんどん伸ばすがよい。道に背いた欲望ならきっぱり捨てるがよい。だから知者は欲望が道にかなっているかどうかだけを問題にする」

*善い欲望と悪い欲望があるという事か。道理にかなった欲望とはどんなものか、今一度考えてみたい。


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