韓非子(13)
《備内篇②》
「人主以て心を己の死を利とする者に加えざるべからず」
*君主は肉親の情愛があるからと油断していてはならず、
自分が死ぬことを利益とみなしている者に注意を払わなければならない。
韓非は人間心理の暗部・恥部を鋭く見抜いていながら人間の本性を悪とはしておらず、
人間が何故、欲望のままに動くのか?という点に関心を寄せている。
人は、利益の有無や利益の種類によってその欲望が左右され、行動を決定する。
韓非が君主に要求している能力は、実は平均的人間の能力を遥かに超えている。
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