言志四録⑮
「怨まれない方法は【恕】すなわち思いやりであり、争わない方法は【譲】すなわち一歩下がって譲ることである。」
「世の中の人は誰もが、部屋を掃除することは知っていても
(悪い)心を掃除することを知らない。」
「他人の過失を責める際、徹底して追い詰めてはならない。二三分残して(追及を)やめて改心へ仕向けよ。」
「進むこと、成すことは(もとより)簡単な事ではないが
、最も難しいのは引退の時期を決めることである。」
「人を用いる場合はその長所を見て短所は見ないようにする。
自分が(独力で)世渡りする場合は自分の長所を忘れ、短所を補うように努力しなければならない。」
「小さな知恵はちょっとした事に役立つ。大きな知恵は後世まで考えた(又は影響する)仕事を築く。」
「人(の才能)にはいろいろ使いどころがあり、故にどんな才能(や人材)でも棄てるべきではない。この使い分けを適材適所という。」
「人は老人になると厳格になる。それはよいが優しくなりすぎるのはよくない。」
「養生の心掛けというものは、ただ節度を良く守り過度にならないことである。」
*食事の際には
食べる量(:一度に口に運ぶ量)を少なくし、噛む回数を(それまでより)多くせよ、というのが養生の秘訣である。
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