2024年11月21日
宋名臣言行録⑨
(第二部 三朝名臣言行録)
(第一章)
韓琦 は一人でうだつの上がらぬ財庫管理に留まり、人々の同情をよそに平然としてその職を務めて卑下せず、職事をつゆほどにも疎かにしなかった。
「選択が難しい場に立たされた時は、強引に事を進めて後にしこりを残してはいけない。」(韓琦)
「上に引き上げるのはたやすいが、降格させるのは難しい。」(韓琦)
「才知器量の有る者はオールマイティであるべきだ。大きい粗いことも、小さい細かいことも出来て初めて天下の事業が取り仕切れる。」(韓公)
2024年11月20日
宋名臣言行録⑧
王堯臣 は、国家財政の出入伸縮を分析し、「これは根本、あれは枝葉」と重要性や緩急の度合いを測り、根本的弊害を除き、無意味な施策や、小さな利益はあるが大きな本質を損なうもの、をしりぞけてから実施の条目を使って法規と組み合わせた。
「外の評判というものは安直なものだ。辺境でやるべき施策をし尽している責任者を意味もなく代わらせると、必ずや自己の聡明さを見せびらかす為、あれこれ変わったことをやり、前任者の実績をぶち壊してしまうものだ。」(王旦)
王質 は宰相の一族だったが、威張らず飾らず、貧乏を大切にしていた人物であった。
「気に入った場所にいつまでも引きずられるな。上手くいったところには二度と足を向けるな。」(陳摶:ちんたん)
2024年11月19日
宋名臣言行録⑦
「士たる者天下の苦しみに先んじて苦しみ、天下の楽しみに後れて楽しむべきである。」(范仲淹)-先憂後楽
「有利な立場に立ち、勢いに任せて先の分からぬ所に踏み込むことは大将のやるべきことではない。」(狄青)
有利な態勢になっても自戒出来るところこそ、狄青(てきせい)が衆に抜きん出て優れている点である。
2024年11月18日
宋名臣言行録⑥
「君の才能器量は県知事には惜しい。しかしそれを包み隠し、角を立てることはするな。たとえ自分が正しくても相手に合わせ、程々に味方をしておけ。さもなくば何事も成し得ず、禍を招くだけだ。」(杜衍)
「世間には(才の有る)人物が確かに居るが、あなたが知らないだけだ。そのような先入観で人に接しているから節操の有る者がやってこないのは当たり前だ。」(范仲淹)
范仲淹はお金に執着せず、人の為にお金を使うことを喜び、とりわけ一族には十分に面倒を見た人物であった。
2024年11月17日
宋名臣言行録⑤
(仁宗 第四代皇帝-名君なのか恐妻家なのかー)
「人を傷付け、我が才を誇り、相手の噓を見透かして明察ぶることを私は生涯やらなかった。」(宋庠)
「下僕が主人を告訴するような風潮は助長させてはならぬ。」
「小事を許せば大事の糸口を開くようなものだ。」(程琳)
(事務手続きを)民衆に対しては簡単でやり易いように心掛けた。(杜衍)