2024年02月29日
鬼谷子㊴

「散勢とは何か?」
*鬼谷子(の術)が分散させるのは相手の心の気である。
相手に応じて変化しようとするならば必ずまず「養志」し、思考を内側に潜めて相手の「間」を見る。内面を堅固にし充実させることを知る者は自らの気を養っている。
「間」とは隙間の事で『つくはずのものが離れている』という意味である。
散勢:相手の心の気の「間」を拡げて二つに分散されることを言う
人は「内符」という「間」を突かれることで心の気が「散勢」され、その結果「神」が働かなくなって感情的・衝動的になり、判断力が失われる。
2024年02月28日
鬼谷子㊳

「気を集中させたものが勝つ」
自分の心を操る、というこの方法に信頼をおき、気を一つに集中させた状態を守り、変化しないようにする。
相手の「事」や「内符」を探ろうとするにはまず「養志」をし、心が動揺しない「実意」の状態を作ることが必須である。
「謀」というものを考えるに、最も大切な点は「実意」を保つことにあるのであり、その「実意」は必ず(相手に応じて変化するという)心の使い方から始めなければならない。
2024年02月27日
鬼谷子㊲

「心が静まれば自ずとやるべきことが見えてくる」
実意:外からの刺激に動かされず、むしろ自分から外を動かす為のベースとなる気の状態の事
実意、とは心気についての考え方である。
余計な邪魔さえ入らなければ、心は自然と静まるし考えというものは深くなる。これは万人に共通である。思考が一つにの事に定まれば心は落ち着くのである。
*鬼谷子や類する思想家は、人里を避けて隠遁し、仙人になろうとする人々を生むことになった。
2024年02月26日
鬼谷子㊱

「養志 で気の勢いを高める」
養志という術は言論で立ち合う際、是非とも必要な心得である。
心を一つに集中するようにすれば欲する気持ちはさ迷わず、欲する気持ちがさ迷わなければ志は衰えない。
心を一つに集中するからこそ、内に養志が出来、外に人を知ることが出来る。
養志の肝は、志 つまり自分の意欲を一つの事に集中することである。
志の気を養うには自分の心が何をしていれば落ち着くのかを観察し、それを参考に自分に何が出来るのかを知ることだ。
2024年02月25日
鬼谷子㉟

(第7章 本経陰符七術)
「鬼谷子の説く心の構造」
心: 気 を納める容れ物である。大切なのは心の使い方(心術)である。
神: 精神の中にある 神 であり、心の中にある核となる部分である。
徳: 外界・状況の変化に従い、自由自在に変化し行動出来るような姿勢を言う。