2021年03月31日
カタールワールドカップ アジア2次予選 VS モンゴル代表

【森保J 14 (前半 5 - 0 ) 0 モンゴル代表】
モンゴル代表との力量差は明白なので、「どのぐらい圧倒できるか」「大人のゲームを90分やれるかどうか」「全員が集中を切らさずにやりきれるか」に注目して観戦しました。
しかしまあ、14点も取れるとは驚きの結果でしたね~。ロシアワールドカップ予選の時の、決定力不足にあえいでいたハリルJの場合とは雲泥の差ですね。
スキというものを全く見せず、力を出し惜しみすることなく100%全力で試合をし、決してラフにならずにお互いがクリーンなプレーを最後まで通したことは、強豪に勝つとかジャイアントキリングをおこすこと以上に評価に値すると思います。
早い時間に先制したことで格段にリズムが良くなり、また、はじめはクロスの入れ方が一本調子で相手の想定内であったのが徐々に工夫し、パターンが増えて効果的になっていきましたし、運動量も交代選手含めて全く落ちなかったし、取るべくして取ったスコアだったと思いますね。
モンゴル代表も非常に日本をリスペクトしていて、フェアプレーだったし、最後まで必死にやってくれたし、実力差はありましたが好感を持てるチームでした。
DFからの良質の縦パスはチャンスになるという点と、もっとカットインからのシュートを試してみてもいいのではという点が見ていて気づいた点でしたが、これだけの試合をすると課題はほとんど見えませんでした(笑)
風間さんの解説も、相変わらず的確で安定してましたね~。
森保監督のマネージメント戦略、方向性、も徐々に浸透してきている感じも受けますし、残る予選の試合を通じて完成度を上げていってくれるでしょう。油断は禁物でしょうけど、ワールドカップ本番が楽しみになってきます。
2021年03月29日
J2 ホーム初戦 ブラウブリッツ秋田vs京都サンガFC

【J2リーグ第5節 ブラウブリッツ秋田 1 (前半 1 - 0 ) 0 京都サンガFC】
予想以上、期待以上の結果を出しているブラウブリッツ秋田!
トータルで42試合行うリーグ戦の僅か4試合とはいえ、残留に手応えを感じたスタートだと思います。2巡目になればかなり研究されるでしょうから、現実的には1巡目で多めに勝点や得失点差を稼ぎたいところ。
その中で、ジェフ千葉に続き、強豪・優勝候補の一角でもある京都サンガをホームに迎えての一戦は、前半戦を大きく左右する一戦と捉えて注目していました。
まず、終始圧倒されたものの、1-0でしぶとく勝利...それもクリーンシートで勝点3を獲得できた結果は称賛に価すると思います。
やっぱり、昨年暮れにJ1の絶対的王者、川崎フロンターレと天皇杯準決勝で対戦した体験が生きた、してやったりのゲームだと思いました。
冒頭に述べた通り、今の秋田には「結果」「勝点」「得点」が何より重要であり、1戦1戦丁寧に積み重ねていくことが残留を達成する唯一の方法でしょう。
試合前、①とにかくピーターウタカに仕事をさせない事②セカンドボールを良い形で拾う回数がどのくらいあるか③プレス、スプリント合戦になるだろうから、どのくらい我慢してやり続けられるか、がポイントでは?と見ていました。
さすがに京都は全員の基本技術が高くて洗練されており、強くて上手かったですね。加えてヨルディバイスが非常に要注意人物でキーパーソンになっていました。彼はサッカーを良く知っているというかとてもクレバーな選手で、非常に厄介でした。チョウ監督やウタカといい、タレントも豊富で地力のあるチームだなとリスペクトさせられました。ただ、この試合に限って言えばフィニッシュの精度が悪かったですし、逆の見方をすれば秋田の術中にはまったとも言えますね。
ゲームへの入りについて。秋田は注意深く、強度をもって守備的に入りましたが、京都はふんわりとした雰囲気で入った印象でそこに上手く付け込んでゲームを進めていった感じを受けました。
決勝点の場面、上手くセカンドボールを拾ってスペースに入れ、ゴール前に最短で運べたことで得点につながりました。茂選手も非常に冷静でしたし。
それでも、J2に定着し、J1昇格をいつかは実現するためにはまだレベルアップの余地はあります。
ラスト10分のプレス強度の向上、セットプレイ時の守備力アップ(特にGK)、又、現状クリアで終わっている所を、一歩進めて「スペースに入れてボールを生かす」、更に進めて「それをつなぎ切る」、とか、フリーでシュートを打たれている場面をもっともっと減らす、など。
4月は水戸ホーリーホック、5月はジュビロ磐田、6月はアルビレックス新潟、と注目すべき試合がありますからこれら格上チームとの試合を糧にしてチームの完成度を高めていってほしいですね。
2021年03月26日
77回目の日韓戦 3月25日(木)国際親善試合

【森保J 3 (前半 2 - 0 ) 0 韓国代表】
久しぶりの日韓戦は国際親善試合。ミャンマーとのワールドカップ予選が流れた影響で急遽組まれたものではありますが、こと相手が韓国となれば激しい試合になるのは必定と思っていましたが.....
とにかく日本の出来が非常に良くて、特に前半はプレス強度・プレースピードともに秀逸で、韓国に付け入るスキを全く与えていませんでした。
山根の代表初ゴールで勢いが出て、鎌田のファインゴールでこの試合での優劣を決めた印象ですね。
後半はやや運動量が落ち陣形も若干間延びした感じはありましたが、CKからの遠藤のナイスゴールもあり(彼は間違いなく長谷部の後継者たるパーソナリティを備えている)完勝しました。
ダイレクトパスが精度良く中盤で回っていると日本のリズムなんだなぁと再認識しましたが、現状の代表のサッカーって、川崎Fのスタイルをスピードアップしたような形が合っているように思いました。
個別に見てゆくと、大迫はやはり重要なタレントだなぁと。解説の北沢氏も言っていましたが、ボールが収まるし、味方のサポートの時間を作れるし、たとえ得点を獲れずにいたとしてもワントップのファーストチョイスとしてなくてはならない選手だと感じますね。また、海外組はとにかくフィジカルが強くてよく練習しているなぁと感心しきりです。
山根・小川のサイドアタッカーは攻撃の面では問題ないですが、守備力とプレー強度に課題が見えました。江坂は、技術もあっていいキックも持っているし、シュート力もあるのでもっと評価されても良い選手ですね。
そして森保監督。調子のよい選手を見極めて選び、招集した選手を交代枠を余すことなく積極的に試すという姿勢は、代表の層を厚くしチーム力を上げるという上でも非常に素晴らしい方針だと思います。これがワールドカップ本番などの重要な場面で必ずや生きてくるでしょう。
CBの吉田と富安、Wボランチの遠藤と守田のセットは強力かつ堅牢で、全くスキなしのパーフェクトな出来でした。相手FWに仕事をさせず、安全に試合を進めていました。CBとWボランチのセットの出来は、日本の(特に守備面での)生命線なのではないでしょうか?
万全の試合ではありましたが、パスのズレなど細かいミスはありました。ただ、少なくともアジアの中ではJリーグ全体のレベルは極めて高いのではないかと。国内組のプレーを見て強く印象を持ちましたね。
30日のモンゴル代表戦、不必要なカードや怪我には細心の注意を払い、ゴールラッシュでしっかり勝ち点を稼いで欲しいですね!
2021年03月01日
2021 J2 第1節 ザスパクサツ群馬vsブラウブリッツ秋田

【2月28日(日) ザスパクサツ群馬 2 (前半 1 - 1 ) 1 ブラウブリッツ秋田】
初昇格を果たしたブラウブリッツ秋田のJ2初戦。
カテゴリーが一つ上がっただけでも、やっぱり簡単にはいきませんが歴史的な第一歩、振り返ってみます。
まず、なんといっても解説付きがイイ!DAZNだとJ3では実況1名のみなんですが、J2だと解説もついて金かけてる~感が出てきます。
そして観客も多い!!(いきなり3400名以上とか、やっぱり違いますねぇ)
結局仕事の関係で前半しかじっくり見れなかったんですが、色々と感じることはありました。
カテゴリーが上がったことで、デュエルやプレス下で、ボールコントロールをどのくらい正確にやれるか?トラップ・ドリブル・ダイレクトプレイの精度に向上は見られるか?に注目してみていたが、まだまだレベルアップの余地があるなと。
最初やっぱり緊張してたのかプレーに硬さがあって、立ち上がりの失点なんか、らしくないミスからのCK→ガツンと一発(大前のプレースキックも素晴らしかったが)というものでした。
しかし、20分あたりから互角以上にやれ始めていたので、もう数試合やれたら相当順応出来てくると思います。そんなに悲観的な内容ではないですね。
今期のJ2はかなりの長丁場なので、シーズン中盤以降、取り組んできたフィジカルトレーニングの成果が現れてくると想定しており、序盤は大敗しないでしぶとく勝点を1づつでも拾っていれば最後の最後で得失点差が効いてきてギリギリ残留を果たせるのでは?と考えいます。
「ボランチが動き回ってボールを拾い」「サイドアタッカーが仕掛け」て得点、というのが昨季からの秋田の鉄板パターンですから、いかにその形を数多く作るかと、守備においてはCBの対応に更にスピードが求められることが現時点での課題に挙げられると思います。
J2を主戦場にする上では①攻撃の組み立て方の正確性・バリエーション②自分達でアクションしての得点パターンの構築③今以上の中盤での厳しいプレス、が必要と感じました。
負けはしたものの質の高いゴールを決めていますし、試合内容も狙い通り、交代策も意図がはっきりしていて悪くないと思いました。
新戦力のフィールドプレイヤーも多く試せましたしね。2失点目は、思い切りの良さはすごいと思いますがかなりの部分偶然性も有り、引きずる必要は無いでしょうから、切り替えて栃木戦に準備してほしいですね。
今期のブラウブリッツ秋田の立ち位置としては『勝てばすべてがジャイアントキリング』な感じですから(相模原にしても、外国人選手やら元代表やらで戦力は明らかに上...)、一試合一試合ベストを尽くして、シーズンを通じて成長していくのが理想ですね。
2021年02月27日
2021 J1 開幕 川崎フロンターレvs横浜Fマリノス

2月26日(金) 川崎フロンターレ 2 (前半 2 - 0 ) 0 横浜Fマリノス
遂に今シーズンのJリーグも開幕!
プロスポーツの熱量で、コロナなんかぶっ飛ばせっ!!
さて、試合評。
6:4で川崎が押しまくった試合。最初はティーラトンをターゲットにし、90分間ガンガンとハイプレスを仕掛け、チームとして1ミリもぶれずにゴールを狙い続けた。
全員が全員よく走り、ボールを大事につなぎ、フィニッシュを貪欲に目指すというおよそ王者らしからぬ謙虚な試合運びに唸ってしまった。
川崎は前半のうちにファインゴールを2つ決めて、後半もガチガチにファイトしてクリーンシートでの勝利.....うーん、ちょっと弱点らしい弱点が見当たらなかった。登里や大島がいなくてもこれだけやれてしまうって、凄いなと。
対して、マリノスはパスが上手くつながらないし、いろんな面でのスピードがイマイチ遅くて、少なくともリーグのトップ3には食い込めるチーム状態じゃないなと。新戦力も生かし切れていないし、シュート意識もまだまだ不十分だったし。
川崎の試合運びを目の当たりにして感じたことは、今年のJリーグのトレンドは「守備力」なんじゃないかと。常に勤勉に走り続け、体を張り、粘り強く戦い、負けるにしても大敗しないというやり方・試合運びが最終的に【降格圏から脱する】キーポイントになりそうだし、リーグ全体が混戦模様になってACL出場権や昇格に可能性が広がる効果も得られる。また、天皇杯では【ジャイアントキリング】を引き起こしやすくなると思う。
それにしても川崎には全く死角がないなぁ。連覇に向けて視界良好だし、リーグ、カップ、天皇杯の三冠に加えACLの制覇も本気で狙っていそう。
恐ろしいチームになったもんだ。