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Posted by naturum at

2022年03月04日

韓非子(15)




《外儲説(がいちょぜい)左上篇②》

「人、事(こと)を行い施予するに、これを利とするを以て心と為さば、則ち越人も和し易し」

*人が物事を行ったり、他人に施したりする場合、そうすることが結局互いの利益だという考え方をすれば、疎遠な関係の人とでも仲良くなり易いものである。

利益・利潤を基準とするこの人間関係を突き詰めれば、人間の才能や人間そのものすら商品化しようとする近代の人間関係に行きつく。この新しい人間関係を素直に認め、評価する所に韓非の革新性がある。

  
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Posted by godman at 00:00古典解釈

2022年03月03日

韓非子(14)




《外儲説(がいちょぜい)左上篇①》

儲説とは君主を戒める材料にする【解説・説明の資料を儲(たくわ)えておく】という意味である。

「其の功力を養うこと、父子の沢(たく)有り。而して心 用にかなうは、皆、自ら為にする心をさしはさむなり」

*雇用主が雇用者を養うさまには父の、子に対する恩愛に等しいものがある。雇用主も雇用者も互いに自分自身の為に(相手を思いやって行動を)するという考えを持っているからである。

つまり、相手の立場を尊重してそれぞれの役割を全うすることが結局は自分自身の利益にもなるという考え方であろう。  
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Posted by godman at 00:00古典解釈

2022年03月02日

韓非子(13)




《備内篇②》

「人主以て心を己の死を利とする者に加えざるべからず」

*君主は肉親の情愛があるからと油断していてはならず、自分が死ぬことを利益とみなしている者に注意を払わなければならない。

韓非は人間心理の暗部・恥部を鋭く見抜いていながら人間の本性を悪とはしておらず、人間が何故、欲望のままに動くのか?という点に関心を寄せている人は、利益の有無や利益の種類によってその欲望が左右され、行動を決定する。韓非が君主に要求している能力は、実は平均的人間の能力を遥かに超えている。  
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Posted by godman at 11:50古典解釈

2022年03月01日

韓非子(12)




《備内篇①》

「備内」とは妻子に対して警戒し備えることを指す。韓非子では身内にすら警戒を怠ってはならないと説いている。

「人主の患は人を信ずるに在り」

*君主にとっての弊害は人を信用することにある。(すなわち、いかなる人も無条件に信用してはならない

「妻は骨肉の恩有るに非ざるなり。愛せば則ち親しみ、愛せざれば則ち疎んず」

*妻は夫と血縁関係が無いので、肉親の者から受けるような恩愛を夫から受けられない。愛情があるうちは親しむが、愛情が失われると疎略に扱われるものだ。

「君の死を利する者多ければ、則ち人主危うし」

君主の死を利益とする人物が多ければ君主の身は危険である。  
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Posted by godman at 11:15古典解釈

2022年02月28日

韓非子(11)




《難勢篇②》

「世の治者 中に絶えず。吾の勢いを言うを為す所以の者は中なり」

世の為政者はいつの時代にあっても中程度の平凡な人間である。私が勢い(権勢)を主張する目的は、この中程度の平凡な人間の為である。

(平凡人たる)君主であっても「法」を整備し賞罰の「二柄」を握り「術」を巡らすことによって「権勢」を維持できれば世はたやすく治まると韓非は主張している。

「今 尭・舜の賢を待ちて、すなわち当世の民を治むるは是れなお梁肉を待ちて飢えを救うの説のごときなり」

*今の世にあって、尭や舜のような賢明な人物の出現を待って現在の人民を治めるというのは、(いつ手に入るとも分からない)贅沢な食物が手に入るのを待って(今まさに)飢えている人間を救おうという議論と同じである。

韓非は権勢を握るかどうかという事自体が治乱を左右するとし、平均的人間が平均的人間等をいかに効率よく支配するかという『平均的人間の為の支配の技術』が法家である彼の関心事であった。
  
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Posted by godman at 10:39古典解釈