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Posted by naturum at

2021年11月05日

孟子(14)




【万章 下】

「貧の為にする者は尊を辞して卑に居(お)り、富を辞して貧に居(お)る」

貧乏が故に仕官する者は(正しい出処進退の在り方ではないので)高い官は辞退して低い官に就き、厚禄(高給)を辞退して薄禄(薄給)を受けるべきである。

*仕事をがしたいが故の仕官ではなく、サラリーを得る為だけの仕官を戒めているが、現実社会ではそうもゆかないと思う。しかし、実力・能力以上の報酬や地位は、後で災いとなって自身に降りかかってくることが多く、充分気を付けて引き際を誤らないようにしたい。

「位 卑しくして、言 高きは罪なり」

地位が低いにも関わらず、むやみに職務以上のことを大言壮語するのはそれだけで罪である。

*人間の職分にはその地位に応じた責任があるもので、たとえば、経営的立場でもないのに経営方針に異を唱えたりしても何の意味をなさないばかりか、それが組織に悪影響ももたらすことが多い。また、言葉というのは諸刃の剣でもあるので、大げさに発言してしまうことの怖さ、弊害について注意喚起しているともとれる。  
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2021年11月04日

孟子(13)




【万章 上】

「天が視るは、我が民の視るにしたがう。天の聴くは我が民の聴くにしたがう」

天が視るには、民衆が視るのに従い、天が聴くには、民衆が聴くのに従う

*為政者は、常に民衆の立場に立って民意を確認しなければならない。

*帝位に相応しいかどうかの判断基準は、民衆が政治に満足しているかどうかに表れる。天意は民意を通してはじめて目に見える形で表れるとする。  
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2021年11月02日

孟子(12)




【離婁 下】

「生を養うは以て大事に当つるに足らず。ただ死を送るは以て大事に当つべし。」

生前に親を養うのはそれほど大きな事ではない。ただし親の死を送る葬儀を遂げることは大きな事である。

*時代背景にもかかわってくるのではないか?しかし、親の葬儀をしっかりと執り行うことは最大の親孝行なのかもしれない。

「声聞 情に過ぐるは、君子 之を恥ず」

実力以上の名声というものは(長続きしないので)君子はこれを恥とする。

*君子と言うのは社会に自立しているので、虚名を得ることを決して望まないのだ。そもそも自らの実力を正確に把握しているのだから。

「予 私(ひそ)かに諸(これ)を人に淑(よ)くするなり」

(間接的に学ぶことで)私はひそかに自分の身を善くすることができている。

*「私淑」の語源でもある。直接教えを受けたことは無いが、個人的に尊敬し模範として学ぶことを言う。  
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2021年11月01日

孟子(11)




【離婁 上】

「行いて得ざる者あれば、皆これを己に反求す。」

自分が行動して思うような結果が得られなければ、自分自身を振り返って反省すべきなのだ。

*原因を他人のせいにするのではなく、まず自分の心掛けや行動を反省せよ、ということ。

「道は近きに在り。しかるにこれを遠きに求む。事は易きに在り。しかるにこれを難きに求む。」

道(理想像)は日常のすぐそばに存在しているのに、人は却ってはるか彼方に在るように思い込んでいる。事(成果)は容易なやり方で得られるのに、人はわざわざ困難な方法でなければ得られないと思い込んでいる。

*理想も成果も、案外身近にあるものだが、人間はその先入観、思い込みから気付けないものである。一にも二にも実践してみることに尽きる。

「人の患いは、好んで人の師と為るに在り。」

人の病は、他人の師となりたがるところにある。

*教育は君子の楽しみの一つであるが、気を付けて行わなければならない行為でもあるようだ。こういう「俺が俺が!」というタイプは特に政治家に多いような気がする。  
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2021年10月29日

孟子(10)




【滕文公 下】

「今 人の日にその隣の鶏を盗む者あり。或る人之を告げて曰く、之男子の道に非ずと。曰く、請う之を損して月一鶏を盗み、以って来年を待ちて然る後に已めんと。もし其の義に非ざるを知れば、ここに速やかに已めん。」

今、毎日鶏を盗む者がいたとする。この男に「そんなことは男子のすることではない(男がすたる)」と言うと、「今年は盗む量を減らし、月に一羽だけ盗み、来年になったら盗むのを完全に止めよう」と答えた。その行為が正しくないと分かっているならすぐに止めるべきである。

*盗人は、よほど困窮しているのかもしれないし、そもそも、この例えは現実離れしているようにも思う。正しくないと分かったならすぐに止めるべき、というのはその通りなのだが、孟子はしばしば「べき論」を振りかざし、実現性に対する配慮に欠けている面がある。
(迂遠にして事情に疎し、と言われている)  
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