2024年05月02日
淮南子㉒

(人間:じんかん) 人間社会を意味する
「清らかで落ち着いているのは人間としての本性である。規範や規則は仕事を行うための決まりである。人間の本性を理解すれば自ら生命を養って失敗はなく、仕事の決まりを理解すれば出処進退に迷いがない」
「一度、口から発した言葉は他人に対して取り消すことは出来ない。一度、身近に表した行為は遠方に対して取り返しが効かない。事業は成就し難いが失敗し易く、名声は挙げにくく廃れやすい」
「禍に遭うのは人が自らそれを生ずるのであり、福がやってくるのは人が自らそれを生み出すのである」
2024年05月01日
淮南子㉑

(説山) 説を山のように集めた、の意。説話集である。
(説林) 説を林のように集めた、の意。説話集である。
「過去のある一時代の制度に固執し、それのみを用いて天下を統治しようとするのは物の同異をわきまえないことの最たるものだ」
「知恵が知っているのは狭い範囲の事でしかないが、しかし、知らない無限の領域を拠りどころとして人間の知恵は明晰になることが出来る」
2024年04月30日
淮南子⑳

(兵略) 軍事・軍略について
「軍備というものは、暴行を抑え混乱を取り締まる為のものである。聖人の武器(軍備)の行使方法は、除去される者が少なく利益を得る者が多い、というものである」
「三つの勢いとは、気・地・因、を指し、二つの謀とは、知・事、を指す」
2024年04月29日
淮南子⑲

(詮言) 詳しく説き明かした言葉、又は詳しく説き明かす、ということを指す
「道(道術)によって進んで名声を求めることは出来ないが、退いて我が身を修めることは出来る。(道によって)利益を得ることは出来ないが、損害を避けることは出来る。」
「名声と道が両者ともに明るく輝くことは出来ない。」
「名声を受けたい者は必ず善を行い、善を行おうとする者は必ず作為をやり始める。作為をやり始めると、公を捨て私につき理法に背いて己を恃むようになる。」
「(うわべだけの)善を行うことをはばかることが道へとつながるのである。」
2024年04月28日
淮南子⑱

「是非を判断される物事には、それぞれ相応しい落ち着き場所がある。」
「武を行うものは文をそ誹(そし)り、文を行うものは武を誹(そし)り、文武が互いに誹(そし)り合うんばかりで(それぞれが)時勢に応じた用(役割)の有る事を知らない。」
*人の抱く価値観は時勢の変化に応じてそれぞれに応じたものがあり、既存のどれか一つを絶対としてそれに拘ってはいけない。