2024年07月13日
老子・列子㉑

実際には少しの損得も無いのに怒ったり喜んだりしている。この馬鹿らしさに気付いたら、是非の念を超越した大是の立場に立つがよい。
最高の雄弁は無言である(人間の気持ちは自然に外に現れる)。最上の行動は無為である(作為は無作為に及ばない)。凡人の知恵などは浅はかなものである。
仁者は真面目過ぎて融通が利かない。。雄弁な者は口数が多すぎるきらいがある。勇士は慎重さに欠けるきらいがあるし、威厳が有り過ぎる人は他人と打ち解けられないものである。
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│老子・列子(中国の思想)
2024年07月12日
老子・列子⑳

【虚】には尊ぶも尊ばないもない。
無為は無知であり無能である。と同時に全知であり全能である。
本当の道はあらゆる欲望を捨てないと得られない。
【故】から始め【性】に長じて【命】になる、とは次のようなものである。「陸に生まれて陸に暮らす」これが故、「水に慣れて泳いで暮らす」これが性、「上手くなろうとしないのに何故か上手くなってしまう」これが命、である。
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│老子・列子(中国の思想)
2024年07月11日
老子・列子⑲

(列子)~列子は古代寓話の宝庫である!~
人間はこの世とあの世を行ったり来たりしている。死んだら次の世に生まれ変わる。だからどちらがいいかは分からないのだ。
貧乏は士たる者の常、死は人の終わり、(士たる者は)常のまま終わりを迎えるのだ。
世間の人は生きることが正しいとばかり信じ込んでいて、生きることの苦しみを知らない(認識していない)。歳をとれば身心が衰えることは知っているが、心が安らかになることは知らない(思索が至らない)。死ぬのが嫌だと思い込んでいて、死が憩いだということが分からない(認められない)。
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│老子・列子(中国の思想)
2024年07月10日
老子・列子⑱

堅く強いものは死の友柄である。柔らかく弱いものは生の友柄である。武力を誇る者は滅び、堅牢な木は折れる。「弱小が強大に勝つ」これが自然の法則である。
水ほど柔らかく弱いものはない。しかし堅く強いものに打ち勝つ能力、水に勝るものはない。これは水が弱さ(という特性)に徹底しているからである。
大きな恨みを抱かれてしまえば、どんなに努力しても完全に和解できるものではない。
飾った言葉は(必ずしも)真実を語らない。雄弁な者は(必ずしも)行いが正しいとは限らない。物知りだからといって真の知者とは限らない。
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│老子・列子(中国の思想)
2024年07月09日
老子・列子⑰

積極的に振舞うことに固執すれば、結局は身を滅ぼす。消極的に身を守ることに固執すれば、危険を冒さずに済む。しかし、ひとつの立場に固執することは必ずしも正しいとは言えない。
悪政のもとで人民が生きることに絶望してしまえば、刑罰は何の効果も持たない。
道 に外れた行為には必ず破局が待つ。
人民が生命を大切にしないのは為政者が欲望を煽るからである。人民を愛する政治とは、作為せず自然に任せる政治の事である。
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12:00
│老子・列子(中国の思想)