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【大学－1】

大学、とは「成人の学問」を指す。

「止（とど）まるを知りて、のち定まる有り。物に本末有り、事に終始有り。先後する所を知れば、則ち道に近し。」

止（とど）まるべき目標（大学では究極の善を指す）を知って、その後に志の方向が定まる。物には本（大学では明明徳を指す）と末（大学では新民を指す）とがあり、事には始め（目標設定）と終わり（目標達成）とがある。先と後との順序・次第をわきまえれば道理（理想）に近いと言える。

・明明徳→自分を高める修業、自己修養のこと。
・新民→自己修養の成果を他の民衆に推し広げ、彼らに自己革新を遂げさせること。民を新たにすること。
・本末、終始とは〈まず始めにすべき本質的なこと〉と〈後回しにすべき従属的なこと〉である。

＊何をするにしても当てはまる言葉だと思う。行き当たりばったりではなく、自然で正しい順序を以って段階的に物事を処理・実行してゆくことは、一流の条件といったところか。そしてそのような良質の行動が出来る者は、他の者へも好影響を与える力を有すると言えよう。