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【大学－6】

「是の故に、言もとりて出ずる者はまたもとりて入る。貨もとりて入る者はまたもとりて出ず」

道理に反した言葉を発した者は、結局は道理に反した言葉を聞くことになる。道理に反した方法で財貨を得た者は、これまた道理に反した方法で失うことになる。

＊世の中は結局、因果応報になるよう仕組まれており、道理をわきまえることが最も重要なのである。

「賢を見て挙ぐる能わず、挙げて先んずる能わずは怠りなり。不善を見て退くる能わず、退けて遠ざくる能わざるは過ちなり。」

賢者を見つけて登用することが出来ないこと、登用しながらも速やかに用いる（適所に配する）ことができないこと、どちらも怠慢である。
不善の者と認識しても退けることが出来ないこと、退けながらも遠く追いやること（要職から外すこと）ができないこと、どちらも過失である。

＊人事を司る者、役職にある者が心に刻むべき言葉である。組織の利益に立って人事や配置を行える客観性の重要さを言っている。