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秦の始皇帝の宰相・呂不韋（りょふい）及びその賓客たちによる編集された書籍が『呂氏春秋』である。

【Ⅰ　春の節　天地和同し、草木繁同す】

（天子の職務）

「天が生じた万物を養い育てて、その生成の道に違わないようにする者を天子という。故に天子の行動は万物の本性を全うすることを本務とする。」

（大切なものは何か）

「人も本来は長生きするものだが、欲望が本性を乱すので長生き出来ない。」

（無欲に、もしくは欲を少なくして生きることが本性を全うし長生きする秘訣である、という点には全く同意である。）

（生を全うする道）

「聖人の声色滋味に対する態度は、生に利益があればそれを取り、生に害があれば捨てる。これが生を全うする道である。しかし世の富貴な者はその分別がないものが多い。惑溺したならば生は傷付けられ損なわれることは避けられない。」

（快楽主義の否定である。富貴な者ほど欲望に惑溺してしまうというのは、現代でもしばしば見られるように思う。）